日里さんの高校時代の親友に鎌田まことさんという人がいる。話を聞くとぼくの中学校の先輩にあたり、よく考えてみると知っている人だった。この鎌田先輩がちょっとすごい。知ってる人は知っている「シュウウエムラ」という化粧品の製造販売やメイクアップスクールなどをやっている会社で重要な仕事をしている。
鎌田さんのいる事務所は、なんと!南青山5丁目の交差点に面するきれいなビルの中にある。
ついに、富良野の人から「南青山の人」になった人が現れた。しかも知っている人が。快挙と言ってもいいはずだ。なにしろ、南青山5丁目だ!
何年か前に、日里さんに紹介してもらっていたのだが、その時は自分の商売との接点はないと思っていた。しかし、最近になって新しい商品のことを色々考えているうちに、ラベンダーをメインにしたオリジナルの化粧品が出来ないだろうかと思い、鎌田さんがぼくの中で、にわかにクローズアップされてきた。
いつものように早速企画書を作り、日里さんにあらかじめ連絡をとってもらい、南青山にFAXした。
タイトル
「彩(いろどり)の大地」をテーマにした化粧品
- 趣旨
富良野は自然の真っただなかにあります。十勝岳、芦別岳をはじめとする北海道を代表する山々、母なる川空知川、東洋一の美林といわれる東大演習林、全国的に名を馳せた広大な丘陵地帯、秀麗な眺めの金山湖、メルヘンチックな夢を与えるラベンダー畑など、世界に通用する自然環境を抱えています。
その富良野からイメージされることは、大自然の雄大さ、清潔感、ロマンチック、ぬけるような青空、気持ちのよい白い雲、新鮮で美味しい野菜、何処までも続く長い道、丘いっぱいの花、森に住むかわいい動物達、まばゆいばかりに輝く星、刻々と色を変える広大な雪原、さわやかなそよ風、緑豊かな草原などなどです。
この富良野の持つイメージを集約し、テーマ化したのが「彩の大地」です。
これまでオフィスフラノでは「麓郷の森」「フォーラムフラノ」を拠点に「彩の大地」をテーマに数多くの事業を展開し、かなりの成果を上げてきました。その中心は写真家の那須野ゆたか氏関係のものですが、商品の売行き、企画展の評判などを考え合わせますと、「彩の大地」のテーマに共感してくれる人達の数は膨大なものだと思います。
現在進行中の企画として、葉祥明(よう・しょうめい)氏とのものがあります。一昨年から昨年にかけて「彩の大地」をテーマに20点の絵を描いていただきました。磁器をメインに絵はがき、ポスターなどを今年の7月をめどに商品化する予定です。
当企画の「化粧品」のパッケージ、シールなどのビジュアル関係に那須野、葉両氏の作品を使用したいと考えています。
- 内容
1.香水
「ラベンダーヒル」・ラベンダーをベースにしたもの
「フェアリーヒル」(妖精の丘)・さわやかで神秘的な香り
2.口紅
3.アイシャドウ
4.ソープ
- 企画実施
(有)オフィスフラノ
- PRODUCER
小田島 忠弘・日里 雅至
- 協力
那須野 ゆたか・葉 祥明
具体的にはまだ何も進んではいないけれど、ぼくとしては鎌田さんに企画そのものに参加してほしいと思っている。富良野で生まれ育ち、いま南青山にいる、そのポジションで富良野の化粧品を考えていただきたい。富良野で生まれ育ち、いま富良野にいる、ぼくらのポジションとのぶつかりあいが、新しいものを生むと思う。
鎌田さんと一緒に仕事が出来るということは、フラニストのネットワークがまた広がることでもある。浜田もそうだけれど、富良野から出て「中央」で活躍している人を見ると、やっぱり勇気づけられる。
富良野に拘って、しかも富良野に拘らない。これがぼくの目標だ。