2004年8月19日 あー夏休み
チューブの「あー夏休み」を酔っぱらった勢いで、思いっきりシャウトしてしまい、のどが痛い。久しぶりのカラオケで調子に乗りすぎた。
照れ隠しに「五十歳を過ぎて、こんなことやっていたらダメだよね」と一緒に飲んでいた若い人に言ったら、「小田島さんはそのままでいてください。それが似合ってます!」と。ほめられたような、けなされたような…。
「夏休み」。この響きには、特別な感慨がある。いつも思い出すのは、小学生の時のある夏。商売をやっている家なので、よその子のように家族いっしょに旅行なんてことはめったになかった。その年も父親は仕事で行けなかったが、母と姉、妹、私の四人で増毛へ海水浴に行くことになった。
母親が運転する車は、荷台に幌が付いているオンボロ軽トラック。父親は荷台に合わせて板を敷きつめ、その上にマットをのせてくれた。「簡易ベッド」の出来上がりだ。デコボコの長い道のりだったが、私たち子供は荷台ベッドの上で快適なドライブだった。
たった一泊二日。それも富良野から間近の海水浴場への旅行だったが、私たちは楽しかった。親に感謝もした。
今の子たちはディズニーランドや沖縄、ハワイにもはしゃぎながら出かけている。
ちょっと複雑な気持ちもあるが、それはそれでいいのだろう。どちらにしても、子供の時にしかつくれない大切な思い出なのだから。
2004年10月14日 ベンチャーキッズ
「いらっしゃいませ」「ジャガイモ、安いですよ!」「ありがとうございます」。
富良野駅前の旧農業倉庫「ふらの広場」に子供たちの明るく、元気な声が響きわたった。
小学校の五、六年生が、実際にお客さんを相手に、野菜やお菓子、そばなどを売る、起業家教育プログラム「ベンチャーキッズinふらの」が十月二、三日に開催された。
このプログラムは子供たちが会社設立から資金調達、仕入れ、商品販売までを実際に経験するもので、富良野では初めての試みだと思う。
私も子供たちのサポート役として参加したのだが、東京から招いた指導員のもと、地元の大人が子供たちと一緒になってプログラムを進めていくのも興味深かった。
時代は変わってきているな、と実感した。子供たちの教育を先生だけに任せるのではなく、地域の大人も参加し、実際にお金のやりとりも子供たちにやらせ、もうかったお金も自分たちのものにさせる。私たちが子供のころにはあまり考えられなかったことだ。
でも、振り返ってみれば、私たちの子供時代は、仲間と一緒にくぎや鉄の雑品(ざっぴん)や空き瓶などを集めては、売って小遣いにしていた。これってある意味、あの時代の起業家教育プログラムの実践版だったのかもしれない。
2004年12月2日 「ラジオふらの」にハマる
うすうすは予想していたけれども、「まさか本当に自分が!」とも思っていた。
コミュニティFM「ラジオふらの」。十一月六日の開局以来、完全にハマってしまった。なんと、二つの番組を受け持っている。
一つは月曜の夜九時に放送している「勝手に私のベスト5!」で、若い女の子たちとワイワイ楽しく進める音楽番組。もう一つは金曜夜九時の「フロム・ノースランド・ウィズ・ラブ」。
これは二十年以上も前に私が編集長をしていた同名の富良野地域のミニコミ誌を、ラジオで復活させるという内容だ。
生まれて初めてパーソナリティー?になって思ったことは、「一度やったら、やめられない」。自分で番組を企画し、好きなCDを選んで、時にはゲストを頼み、そしてマイクの前に座って自由に話す。
胸がドキドキし、どんなに水を飲んでものどが渇(かわ)いてしまうぐらい緊張するのに、今までに経験したことのない妙な快感がある。
ラジオふらのは「みんなでつくる みんなのラジオ」を合言葉に、誰でも参加できるようになっている。興味のある人はとにかくやってみてほしい。きっと、私のようにハマりますよ。