■ アート・ペッパー「コンプリート“ゴーイン・ホーム”セッション 」 byオダジー 2007年03月31日(土)

  45,242 byte私は土曜も、日曜も、祝日もないボーダレスな生活をしているのに、土曜、日曜はちょっとリラックスした気分になる。ボーダレスのなかでも、自分なりにメリハリをつける性格なのかもしれない(いい性格?)。
せっかく天気も良く、さわやかな朝なのに、狭い事務所で仕事をするより、誰もいない店内で太陽をいっぱい浴びながら仕事するほうがいいに決まっている。
今日の朝は、まだ寒かったので、ストーブに薪を入れた。燃え上がる火を見ながら飲むコーヒーは、これまた最高で、リゾートに来て、ちょっとした合い間にパソコンに向かっているようで、気分がいい。気分がなおさら良くなるように、大好きなアルトサックスのアート・ペッパーの「コンプリート“ゴーイン・ホーム”セッション 」をかけた。
ライナー・ノーツ(レコードやCDなどに付された音楽の解説文)を読むと、アート・ペッパーは1982年に亡くなり、このCDはその一ヶ月前に録音されたそうだ。
私はアート・ペッパーと霊的なつながりが、実はあった。
このライナー・ノーツに書かれているので、亡くなったのは1982年ということだが、その時期私は東京から富良野に戻ってきて、もうあまりジャズのレコードを聞いていなかった。それが、今でもはっきり憶えているが、唐突にアート・ペッパーのレコードを続けて何枚か聞いた。
その次の日に、新聞に小さくアート・ペッパーが死亡したという記事が載っていた。これには、驚いた。アート・ペッパーのファンは全世界に大勢いるはずだ。それなのに、私にまで「エネルギー? オーラ?」を発信してくれたのか。
これも、ライナー・ノーツに書いてあったけれど、日本のファンは世界のどの国の人々よりもアート・ペッパーを愛し、最後まで支え続けた。もしかしたら、アート・ペッパーは日本に対する感謝の気持ちを日本に向けてくれたのかもしれない。それが、私にまで、届いたのかもしれない。
アート・ペッパーについては、「アート・ペッパーとモーニングコーヒー byオダジー 2007年02月18日(日)」でも書きました。
 

■ 中島みゆきの「雪」 byオダジー 2007年03月29日(木)

  37,098 byte富良野ではほとんど必要ないが、東京に行くとヘッドフォンステレオ(息子のおさがり)が必需品になる。駅まで歩く間、電車の中、電車の乗り換えの時、待ち合わせの待ち時間・・・。
東京出張中に、ホームページ制作の打ち合わせのため、西武新宿線の東大和(ひがしやまと)に向かった。4、50分、電車に乗らなくてはならない。途中、小平(こだいら)のちょっと手前で、スムースジャズのリック・ブラウンがしっくりこなくて、中島みゆきにした。
中島みゆきのCDは5枚入れている。普段あまり聞かないCDを聞いていたのだが、あまりにも美しいピアノの旋律にハッとした。あわてて曲名をを見たら、「臨月」に入っている「雪」だった。
鳴雪の書とジャズの組み合わせを、何回かワイワイ日記で紹介したが、その時、即座に鳴雪の「雪」には、中島みゆきの「雪」を組み合わせることに決めた。
鳴雪の「雪」は、なまめかしかったり、かよわかったり、ちょっと女性的に感じていたから、なおさら中島みゆきがピタッときたのかもしれない。
実は、海外に行くときも必ず中島みゆきを持っていく。もう15年ぐらい前になるが、冬にストックホルムやオスロなど北欧を訪ねたことがある。そのときは、カセットテープのウォークマンだったが、北欧の街並みに、中島みゆきはピッタリだった。
中島みゆきを聞いていると、人間はГ悲しみ」がベースにあるとつくづく思う。悲しみのままで、ちゃんと生きてゆくのが、いいのかもしれない。
 

■ シカが見放題 byオダジー 2007年03月28日(水)

  65,425 byte今日、桜が咲いている東京から、雪がちらつく富良野に戻ってきた。いきなり、雪の歓迎を受けて、また富良野の日常の仕事を頑張ろう!と、気合いが入る。
着いて早々、南富良野町に行く用事があり、40分ぐらい車を飛ばした。
その帰りに、「かなやま湖」沿いに走っている道を通った。今時期、野生のシカが沢山見られるので、クネクネして、運転しづらいのだが、この道を選んだ。
写真は、今日撮影したものだ。シカはいつ見てもカワイイのだ。
下記は、昨年の五月に、北海道新聞の夕刊(北極星というコーナー)に掲載されたものです。

シカが見放題
 このところ、仕事の関係で、ちょくちょく南富良野に出かけている。いつも、かなやま湖を通って行くのだが、雪解けのころから通るたびにたくさんのエゾシカと出合った。
 この時期のかなやま湖はいつもこうなのか、それとも今年はシカの数が多いのか、私にはわからないが道路脇の林や傾斜地にシカ、シカ、シカ。以前、真冬にシカが群れをなして凍った湖を渡っているのを見たことはあるが、こんなにも間近で何頭も見るのは初めてだった。思わず「かなやま湖はシカが見放題!」というキャッチフレーズがひらめいた。
 私はカメラを取り出してシカの写真を撮りまくった。どのシカも愛くるしい表情で、とてもかわいい。南富良野はエゾシカ観光で売り出せばマチおこしに結びつくんじゃないかとも考えたが、一方で、最近は増え続けるシカによって農作物や森の木の被害が深刻だという話も思い出した。エサを探して危険な道路脇にまで出てくるシカは弱っているものや子供が多いという。見放題のシカは、手放しで喜べるような単純なものではない。
 かなやま湖にはキタキツネもたくさんいる。通りがかりの観光客などがキツネにエサを与えることの弊害もいろいろと出てきている。野生のシカやキツネをどうやって観光に結びつけ、彼らとどう共生していくのか。私には簡単に判断を下せることではない。ただ、身近に動物たちを見られる自然環境を大事にしていきたいとも思わずにはいられない。

 

■ 鳴雪の書の商品化 byオダジー 2007年03月27日(火)

  57,499 byte「鳴雪・書Tシャツ」の評判が良く、この冬にはオーストラリア人の方も何人か買ってくれた。実感として、鳴雪の書は外国人にウケルと思った。
それで、調子に乗るわけではないが、「書」の商品アイテムを増やすことにした。風呂敷、扇子などが頭に浮かんだ。風呂敷、扇子となれば、最近親しくさせていただいている四国團扇の尾崎社長に相談するのが一番いいに決まっている、と連絡した。
今日、その打ち合わせをした。色々な見本も見せてもらって、イメージが固まってきた。話しているうちに、だんだん盛り上がってきて、ランチョウマットやコースターも一緒に商品化することになった。
鳴雪の額に入った書と書Tシャツに加え、風呂敷、扇子、ランチョウマット、コースターが揃った店内を想像すると、うれしくなる。なるべく早く実現したいと思う。
写真は、尾崎社長と息子さん。帰り際、今度会社に入った息子ですと紹介された。私は思わず「私にも、双子の大学生の息子がいるので、今後ご指導お願いします」と言って、その後フッと「今年大学四年生になるの娘もいるのでよろしく」と続けた。その言い方が、娘をお嫁さんにして下さいとのイメージがあったのか、尾崎社長が「そんな、親が勝手に人身売買みたいなこと言っちゃ駄目だよ」とたしなめられた。
まぁ、お嫁さんの話は、オーバーだけれど、息子さんはさわやかで、好印象だったのは確かだった。息子さんがお父さんの仕事を手伝う姿は、やはり、なんとなくほのぼのとして、ほほえましかった。
 

■ トミー・フラナガン「スーパー・セッション」 byオダジー 2007年03月26日(月)

  112,346 byte今日は、私が新宿の「三愛」に勤めていたときに、毎日のように通った「disk union」に行った。あの当時は、一店舗しかなかったと思うが、今は、「新宿中古センター」「新宿本店」「新宿ジャズ館」など七店舗ある。七店舗とも新宿駅東口の周辺にあるので、disk unionの看板がやたら目に付く(興味のない人には、まったく目に入らないと思うけど)。
思ったより、ジャズの中古LPレコードはなかったけれど、ピアノのトミー・フラナガンの「スーパー・セッション」を買った。昨日買った3枚と合わせて、4枚になったが、はや〜く聞きたい!
午後から、姉が関わっているフラワーショップの「PETER RABBIT FLOWERS」に、ホームページのプレゼンをするために、本社のある東大和(西武新宿線)を訪ねた。
幸い、社長が気に入ってくれて、進めることになった。富良野からでも、東京の仕事が出来るのが、インターネットの素晴らしいところだ。
札幌に住んでいるオフィスフラノのデザイナーの高橋さんとも、メールやMSNマネージャー(テレビ電話のようなもの)で毎日打ち合わせるが、実際に顔を会わせることはほとんど(まったく)ない。
他のフラワーショップのホームページとは一味違うオリジナリティのあるホームページを作ろうと、ちょっとりきんでしまった今日でした。
 

■ 下北沢 byオダジー 2007年03月25日(日)

  66,142 byte昨日、下北沢に行った。それは、下北沢に事務所がある人と打ち合わせをする予定だったからだ。待ち合わせる時間は夕方で、何時かは当日(昨日)電話で決めることになっていた。
午後四時頃から何回か電話したが、通じない。私の勘違いかもと心配になって、富良野に電話して、ホワイトボードのメモを見てもらった。24日夕方と書いてあると言う。
私は新宿のマンションにいたので、下北沢までは、30分もあれば行ける。色々考えて「見切り」で、下北沢に向かった。ちょっと遅く連絡がついても、すぐ会えるようにと。下北沢からも電話したが、つながらない。あぁ、まいった。
仕方がないので、下北沢のまちをぶらついてみた。大勢の若者にまぎれて、おじさんが歩くのも悪くないと思いながら、悦に入って歩いた。
歩いているうちに、「中古レコード」の看板が目に入った。時間はまだあるのでCDショップに入った。二階に上がると、けっこうの量のジャズレコードがあった。買うつもりで勢いよくレコードを見ていたのだが、いざ買うとなると、「中古レコードはキズがあるかもしれないし、どうせ買うならCDの方が良いかな」という考えが浮かんだ。これにはびっくりした。今回東京に来るついでに、レコードを買いたいと密かに思っていたからだ。
CDの方が良いかなと思ったのは、最近ジャズの名盤の廉価版が沢山出てきたからだ。なんと、1,000円で、長年欲しかったCDが発売されている。
結果的には、「ケリー・グレイト」「スウィンギング・ギター」「タル」の3枚を買った。
決め手になったのは、オール200円引きのセール中だったことと、フォーラムフラノにまたジャズレコードを木額に入れて飾りたいと思っているからだ。マンションに戻ってから、レコード盤をしげしげと見ると、とても綺麗だった。これならレコード針が飛ぶ心配もなさそうだ。一枚1,000円ぐらいで、手に入ったのに、なんであの時迷ったのか、今は不思議な感じがする。
実は、明日は中古レコードを取り扱っている新宿の店に行くつもりだ。また、何枚か買うつもりだ。
それにしても、何故、昨日電話が通じなかったのだろうか。明日確かめるが、単に約束を忘れただけだろうか。まぁ、人生には色々あるさ。
 

■ 新宿三丁目「かくれが」 byオダジー 2007年03月24日(土)

  63,381 byte2月3日に「フォーク対決」をした、放送作家の石井彰さんと新宿でお会いすることができた。フォーク対決に関しては、『北海道新聞・北極星「フォーク合戦」 byオダジー 2007年02月28日(水)』を見てください。
突然、電話しての再会である。石井さんの予定が、電話した昨日の夜だけが、奇跡的に空いていた。「タイミングが良かった」と石井さん。私も会えなくて、もともという気持ちで電話させていただいたのに、本当に、ラッキーだった。私のバイオリズムが良い方向にきているのだと思う(最近は、何でも自分に都合の良いように考えることにしている)。
美味しい大分(おおいた)料理のお店で食事をした後に、「小田島さんのブログのネタになる店に連れて行くからね」と言われた。写真は、店内を撮らせてもらったものだ。雰囲気が出ているでしょう。この店の名前は「かくれが」、新宿三丁目にある。
写真の右下の「傘」は、トイレの水を流すときに、これを引っ張ります。店内の壁には、ピカソのゲルニカが貼ってあるかと思うと、ジョン・レノンのポスターや長島茂雄がフルスイングで三振している写真があり、さらに石井さんの知り合いである小室等さんとピーコさんのポスターもあった。
久し振りに、東京の「文化」を肌で感じた。最近は、東京に来ても、表面だけをサアッーとなぞるだけだったから、ちょっとしたカルチャーショックだった。
帰りぎわに、「今度、息子たちを連れてきます」と私は言った。おそらく、子供たちに、東京の奥の深さ、かつて私が抱いていた東京のイメージを教えたかったのだと思う。
「かくけが」には、強烈な東京の匂いがした。
 

■ 新宿 byオダジー 2007年03月23日(金)

  62,851 byte3月22日(木)から東京にいる。個人的な用事、および折角東京に行くんだから、仕事もしよう、という感じの上京だ。
写真は、パークタワーの写真だ。今いる息子たちが住んでいるマンションから撮ったものだ。東京都庁とこのパークタワーを息子たちは、毎日見ながら、大学に通っている。私としては、羨ましい気がする。
私も、東京の大学に通わせてもらったけれど、国分寺とか吉祥寺とか、良い所だったけど、都心からは離れていた。新宿は、東京のど真ん中だ。東京のど真ん中と言うことは、日本のど真ん中だ。ここで息子たちが何を思うかは、後々、重要になってくる。もちろん、今の息子たちはそんなことは考えてもいないと思う。たまたま住んだところが新宿だった、程度のことだと思う。
私は、子供たちには、是非とも東京に住んでほしかった。東京を知ってほしかった。それは、東京で頑張ってほしいと言うことではなく、東京を経験して、でも、富良野に住みたいは、有り。
東京を理解できないと、富良野を理解できない。反論する人は大勢いるのを覚悟で言っている。私は、そう信じている。
子供のとき、毎日、十勝岳や芦別岳を見て、今は都庁を見てる子供たち、親として、良かったなぁと思う。なんとなく、自慢かもしれない。
 

■ 高田明和「禅の名言」 byオダジー 2007年03月20日(火)

  62,513 byteちょっと前に、北海道新聞の広告の欄に、「魂をゆさぶる禅の名言―明日からあなたは変わる!」「心が奮い立つ禅の名言―闇は消えあなたの生が輝き出す」が載っていた。
毎日、新聞を見て、「あぁ、この本読んでみたいなぁ」と思うことがけっこうあるが、買うまでには至らない。不思議なことに、この二冊は見た瞬間から買う決心をした。
早速、会社に来てから、インターネットで注文した。昨日届いたばかりなので、まだ、“さわり”しか読んでいないが、「買ってよかった!」という感じだ。
本もそうだし、レコードやCDもそうだけど、私たちが一生のうちに読んだり、聞いたりする数なんて、たかがしれている。世の中には、それこそ天文学的な数の本やレコードが出ている。
私は、なんでか分からないが、私の心に「引っかかった」ものは、なるべく調べたり、買ったりしようと心がけている。なにか、エネルギーみたいなものが、私に発せられているのではないかと思うからだ。言ってしまえば、「縁」があるのではと。
私は「すべては縁で成り立っている」と思っている。自分でどうこう出来るものなんて、ごく限られているとも思っている。良い本やレコードに出会えたときは、作者やミュージシャンに感謝する前に、出会わせてくれた「なにか」に、まず感謝する。そして、出会えた「自分」にも。
太宰治、倉橋由美子、カフカ、紀野一義、ピカソ、ジョン・コルトレーン・・・。
 

■ ジーン・アモンズ">「グッドバイ」 byオダジー 2007年03月18日(日)

  94,047 byte昨日は、フォーラムフラノにうれしいお客さんが来てくれた。来てくれたお客さんは、みんなうれしいのだが、特にうれしかったのには理由がある。
店内のテーブルにアンケート用紙を置いてあるのだが、「当レストランを何で知りましたか?」の質問に、「口こみ」と書いてあって、住所が市内だったからだ。フォーラムフラノのお客さんはどちらかというと、スキー客や観光客の「通りすがり」が多い。それも、もちろん有難いのですが、やはり富良野の人にも来てほしいと、密かに思ってはいた。
いや、むしろ、富良野の「サロン」的な店にしたいという思いがある。私はイギリスに何度が行ったことがある。ロンドン、コッツウォルズ地方、湖水地方、果てはスコットランドのスカイ島まで行った。イギリスには、パブがある。田舎に行くと、ホテルのラウンジやレストランがパブのようになっていて、夜になると色々な人が集まってくる。
ビールを飲む人は、もちろんだが、トランプをやっている人、ところによってはダーツやビリヤードをやっている人もいた。年齢層も、子供からかなりのお年寄りまで、幅が広い。
フォーラムフラノもそんな感じになれば良いと、頭のどこかにあったのを、今書きながら思い出した。
ビールを飲む人、食事をする人、本を読んでいる人、ジャズを聞いている人、インターネットを見ている人・・・。色んな人がいて、テンデバラバラなことをやっているのに、空間的には「調和」がとれている、そんなお店。
今、聞いているのはノリノリのテナーサックスのジーン・アモンズ「グッドバイ」。朝にこのCDを聞くのは、日曜日しかないかも。月曜日の朝からこれを聞いて、ノリノリになっていたら、一週間持たない感じだ。
実は、ジーン・アモンズをちゃんと聞いたのは、最近買ったこのCDが初めてだった。名前だけは知っていたが、「スルー」していた。ジーン・アモンズは、“ボス・テナー”と呼ばれ、豪快な吹き方が人気で、「この手」のサックスが好きな人には、たまらないだろうと思う。私も、「この手」のサックスは大好きなのに、聞いていなかった。
ジャズの奥は深いね。ジョン・コルトレーンに現(うつつ)を抜かしているうちに、色々なミュージャンをスルーさせていたのでしょう。余生(いつからいつまでだ?)は、コルトレーンもいいけれど、もっと視野(耳野?)を広げて、ジャズの奥をもっと見たいと思う。
 

■ A Night at Birdland, Vol.1 byオダジー 2007年03月17日(土)

  52,615 byte昨日のクリフォード・ブラウンの続きである。クリフォード・ブラウンのトランペットの音が耳から離れなくなって、今朝、フォーラムフラノに着いたら、早速レコードをかけた。
レコードを聞きながらライナーノーツを読んでいたら、アート・ブレイキー(ドラマー)がリーダーのジャズメッセンジャーズの母胎となったグループが吹き込んだレコード「A Night at Birdland, Vol.1」に、クリフォード・ブラウンが参加していて、凄いトランペットを吹いていると書いてあった。
「あっ、これは是非聞いてみたい!」と、インターネットで調べていたら、なんと!そのレコードを持っていた。なんとなく、ジャズメッセンジャーズのレコードなんだろうなぁ、としか思ってなくて、クリフォード・ブラウンが演奏しているとは知らなかった。
いわゆる、“ハード・バップ”のど真ん中の演奏で、ジャズと言えば、ハード・バップの音楽を連想する人は多いと思う。サックスとトランペットに、ピアノ、ベース、ドラムの編成で、ファンキーに、スイングするジャズ。
私も、ハード・バップのレコードもひと通り聞いているが、のめり込んだのがジョン・コルトレーンだったので、ジャズを楽しむ感覚より、ジャズを通して人生を考える方向に行ってしまった(ちょっと、大袈裟か・・・)。それで、ハード・バップに関しては、あまり深まらなかった。
それが、まぁ、歳を取ったと言うか、もう人生を考えてもショウガナイと言うか、良く言えば大人になったと言うか、まぁ、コルトレーンもいいけれど、クリフォード・ブラウンの良さもようやく分かってきたのかな、とシミジミ思う今日この頃ではある。
 

■ クリフォード・ブラウン byオダジー 2007年03月16日(金)

  56,037 byte今朝、フォーラムフラノに来てから、コンビニに買物に行った。戻る途中、口をついてポッとメロディが出てきた。なんの曲だったかなぁと、そのメロディを何回か復唱しているうちに、思い出した。クリフォード・ブラウンの曲だ。
戻って、すぐレコードを探して、かけてみた。やっぱり、「クリフォード・ブラウン=マックス・ローチ」の一曲目の「デライラ」だった。
クリフォード・ブラウンのレコードは、他にも4枚持っているが、最近はほとんど聞いていなかった。「あっ、これだ、これだ」と、一安心して、ついでに、クリフォード・ブラウンの他のレコードも聞いてみた。ビックリするぐらい、イイ!
トランペットはサックスほど、ミュージシャンによっての違いが分からず、サックスからみれば随分不当な扱いをしてきた。クリフォード・ブラウンにしたって、「上手(じょうず)なんだろうなぁ」くらいの印象だった。
クリフォード・ブラウンに関しては、むしろ「ヘレン・メリル・ウィズ・クリフォード・ブラウン」「サラ・ヴォーン・ウィズ・クリフォード・ブラウン」のレコードの方をよく聞いた感じだ。
今日聞いて感じたように、クリフォード・ブラウンを今まで感じたことはなかった。遅ればせながら、やっと、クリフォード・ブラウンに辿り着きました。
興奮冷めやらぬ間に、クリフォード・ブラウンのCDを2枚、インターネットで買ってしまった。
あっ、そうそう、写真に同じレコードが二枚に写っているが、どういう訳か同じレコードをダブって買ってしまったみたいだ。もう相当時間(30年ぐらい)が経っているので、憶えていないが、とにかく、二枚あった。
 

■ 草田研次 パステル画展「光と天の色」 byオダジー 2007年03月15日(木)

  57,998 byte今日から、草田研次 パステル画展「光と天の色」が始まった。写真は、案内のハガキで、淡いピンク色の山が印象的な作品。
今回の作品は、このハガキのも含めて、14点。フォーラムフラノの二階は、正に、光と天の色に溢れている。
下記に、草田研次さんのプロフィールをご紹介します。

千葉県出身
美術専門学校(東京)へ2年間通う
1989年 北海道へ移住
    水彩で制作
1994年 山に少しずつ眼をひらく
1998年 パステルで作品を描き始める

山の取材地
 十勝岳連峰・芦別岳・ニセコ
 上川・富良野の山々
 八ヶ岳連峰・北アルプス
 南アルプス

4月1日(日)までなので、是非、ご覧下さい。
 

■ 明日からの展覧会の準備 byオダジー 2007年03月14日(水)

  53,946 byte明日からフォーラムフラノの二階で、草田研次 パステル画展「光と天の色」を開催する。
今日のフォーラムフラノは定休日だけれど、明日の準備をしている。写真は、草田さんが、展示する絵をかけているところだ。
「鳴雪 一字書」展も、少し場所を移して、全作品をフォーラムフラノ内に展示している。これからも、「鳴雪 一字書」展は、常設展として続け、今回のように、他の作家の作品展もやっていこうと思う。
アートに囲まれ、ジャズの流れている店内は、本当に居心地がいい。私だけではなく、お客さんにも喜んでもらえると思うのだが・・・。
また、明日から今度は絵を通しての出会いがあると思うので、今から楽しみだ。
展示の詳しい内容は、明日、お知らせします。
 

■ 今日も、雪・・・ byオダジー 2007年03月13日(火)

  66,968 byte今日も大雪になった。真冬に逆戻りしたような天気が二日間続いた。でも、おそらくこれが最後の大雪でしょう。昼間はお日様も出て、けっこう雪を融かしてくれた。
上の写真は、テラスの屋根に溜まった雪だ。昨日も屋根の下に落としたのに、また、こんもりした山になった。
今日は、朝から打ち合わせが2つあり、ちょっと疲れた。実は、打ち合わせに疲れたのではなく、私が勝手にベラベラしゃべって、勝手に疲れたのだ。
2つ目の打ち合わせは、旅行会社の方とお会いしたのだが、日頃私が思っているアイデアを次から次に話してしまった。おそらく、「よくできた」方で、ずっと聞いてくれた。熱心に聞いてくれたと思っているが、もしかしたら呆れていたかもしれない。
私は何かの「ツボ」にはまると、途中で話すのを止められなくなる。「いいかげん、黙って、相手の話を聞きなさい!」と、自分に言い聞かせるのだが、止まらない。この場を借りて謝ります。ごめんなさい。
とはいうものの、旅行者に富良野の旬の美味しい野菜を食べてもらう企画、団塊の世代の人をターゲットに移住をテーマにした商品企画の話など、実りの多いものだった。
下の写真は、昨日の「勝手に私のベスト5!」の放送風景。我が愛すべき郡ちゃんに、写真を撮りますよと言ったら、照れ隠しか、単なる悪ふざけか、ヘッドフォンを耳ではなくオデコにかけた。
手前に写っているのが「はっちゃん」。バレンタインディにチョコレートをもらったのに、ホワイトディのお返しは何も考えていなかった。そこを、郡ちゃんに突っ込まれた。郡ちゃんは、ちゃんと考えて買っていたそうだ。郡ちゃんエライ!
今日は、フォーラムフラノに知り合いの方が二組も来てくれた。一組は奥さんとお子さんのグループ、もう一組はラジオふらのでパーソナリティをしている人とその友達。だんだん、色々な方が来てくれるのは、うれしい。
ジャズ好きの方も、大歓迎します。私と一緒にジャズレコードを聞きませんか。私の「講釈」付で・・・。
 

■ 久し振りの雪 byオダジー 2007年03月11日(日)

  55,239 byte今日の朝は、ちょっと重たい(水分の多く含んだ)雪が降っていた。久し振りに雪かきをしたが、気分は軽かった。というのは、この時期の雪はどんなに降っても、すぐ融けてしまうからだ。太陽の“力”を実感する季節が来た。例年より早く感じるのは、やはり暖冬のせいだと思う。案の定、天気が良くなった事もあるが、昼過ぎには融けてしまった。
東京から、息子(カズ)の友達が二人、遊びに来た。早速、スキーやスノーボードを滑りに北の峰スキー場に行った。
私が妻に、「カズは今日は夜間(やかん)スキーか」と何気なく言ったら、大爆笑。ハッと、私もすぐに「ナイター」って言うんだったと返したら、「“ヤカン”持って、お茶でも飲みながら滑れば暖かいね」と、冷やかされた。
ちょっと気を許すと、「死語」が出てくる。アベック、ナウイ、フィーバー、ボイン・・・。
 

■ 「勝手に私のベスト5!」 byオダジー 2007年03月10日(土)

  61,664 byte「ハイ、社長の名前は小田島です・・・」妻が電話で話している声が聞こえた。間もなくして、「名前が同じ小田島で、ジャズに興味があって、今は美瑛に住んでいるという人が、今日会いたいと言っていますが・・・」と妻。私は、今日はフォーラムフラノにずっと居るから、いつ来てもいいよと、返事した。
午後2時頃、小田島(オダシマ、ちなみに私はオダジマと濁る)さんが訪ねてこられた。初対面だったけれど、ジャズ好き同士ということや、事前に私のホームページを見てくれていたこともあって、すぐ打ち解けた。
オダシマさんのことは、今後おいおいご紹介しようと思いますが、見せてくれたペンと水彩の「絵」もカッコよかったし、ジャズはもちろん、ビールやワインにも詳しそうだし、なんだか色々な展開がありそうだ。調子に乗った私は、「二人で新しい富良野・美瑛文化圏を作りましょう!」なんて、のたまってしまった(お酒は飲んでいなかったのに・・・)。
写真は、月曜日の夜9時から放送している「勝手に私のベスト5!」のために、選んだものだ。
「勝手に私のベスト5!」は、毎週テーマを決めて、5曲を選ばなくてはならない。まったく思い浮かばない週もあって困るのだが、いつかはやろうと「温めている」企画もある。その一つが、ソロで演奏しているアルバムからのベスト5!。
来週(3月12日)の番組では、ソロばっかりを集めたベスト5をやろうと決めた。ソロと言えば、真っ先に思い浮かぶのはピアノのキース・ジャレット。「ケルンコンサート」の方が有名だが、以前かけたことがあるので、今回は3枚組みのレコード「ソロ・コンサート」。ベースソロはデイブ・ホランドの「EMERALD TEARS」、ギターソロはジョー・パスの「ヴァーチュオーゾ」、そしてこの企画のために買ってしまったテナー・サックスのソニー・ロリンズのCD、その名もずばり「ザ・ソロ・アルバム」
最後の一枚はドラムにしようと思ったが、流石にドラムソロのレコードやCDは持っていない。それで、ドラムはドラマーがリーダーのアルバムで、曲の途中で回ってくるドラムソロがカッコイイのを選ぶことに決めた。それは、マックス・ローチがリーダーのレコード、「マックス・ローチ・カルテット・ライブ・イン・ジャパンVol.1」
番組を一緒にやっている、ジャズ嫌いの郡ちゃんのツッコミが楽しみだ。
 

■ 「こころ KOKORO」とコルトレーン byオダジー 2007年03月09日(金)

  20,624 byte今や富良野の夏の風物詩になった「北海へそ祭り」は今年も7月28日、29日に開催されるが、毎年、その宣伝媒体に使用するポスターのデザインコンペが実施される。
私の会社、オフィスフラノも1997年から、コンペに参加している。今まで四度オフィスフラノが採用されている。2004年度のポスターは、絵本作家の「かさい まり」さんに描き下ろしてもらった絵を使って採用された。
そして、今年は村田鳴雪の書「絆 KIZUNA」をメインに、へそ踊りをする人がお腹に描く顔を歌舞伎の隈取(くまどり)風に描いた絵をデザインした。結果はうれしいことに、採用になった。
すぐに、鳴雪に電話で報告した。ついでに、フォーラムフラノに展示する新しい作品も作ってと、ちゃっかりお願した。来てくれたお客さんから、他の作品も、もっと見たいと言われたこともあるが、フォーラムフラノを鳴雪の作品で埋め尽したいという思いがある。
「書」と「ジャズ」と「珈琲」と「ワイン」と「ランチ」と「ディナー」と・・・、そして「オダジー」。オダジーは余計か!
今日紹介する書は「こころ KOKORO」だが、漢字で「心」とは書けない。写真を見てもらえれば分かるが、こんな漢字はない。調べたところによると、この字は『散氏盤』にある字で、『散氏盤』は西周(せいしゅう)後期(脂、期・紀元前9〜紀元前8世紀)の鋳造と考えられている青銅器だそうだ。
見ようによっては、心臓の形に見えるので、象形文字に近いのかもしれない。私はこの書を見たときから、惹かれるものがあった。他の書は風、月、山、花など自然をイメージするものばかりなのに、この作品だけは異質だったこともある。
でも、「心」は自然界のあらゆるものの、根本的なものだから、真ん中にど〜んと、展示されている意味は大きい。風の心、月の心、山の心、花の心・・・。すべてのものに心はあるのだ。
「読めない字や分からない字の方が、長い時間見ていても飽きないものだ」と、鳴雪は電話の向こうで言った。鳴雪の師匠である塩田慥洲先生も「読める字は作品にならない」というようなことを言っていたそうだ。
この書に組み合わすジャズは、初めから決めていた。もちろん、ジョン・コルトレーン以外にない。数あるコルトレーンの中から、私の一番好きなレコード「コルトレーン」
コルトレーンは、精神的な、スピリチュアルな、世界にどんどん入っていった。哲学とか宗教とか瞑想とかがコルトレーンのイメージだ。以前にも書いたが、コルトレーンを聞くときは、正座して聞かなければならないという感じになる。
コルトレーンは、人間の奥の奥に持っている「何か」に、もの凄いエネルギーで訴えかけるのだ。何かとは、おそらく人間として持ってしまった「苦しみ」とか「悲しみ」、「寂しさ」、「惨めさ」、「諦め」・・・。コルトレーンは、それらを乗り越えることは出来ないし、乗り越えたって何も生まれない。それらを抱えて「そのまま」生きなさい、と教えてくれたような気がする。
コルトレーンを聞いて、悩みが吹き飛び、ウキウキした気分になり、「よ〜し、頑張るぞッ」ということはない。聞けば聞くほど、むしろ悩みは深まる。でも、「大きなもの」に包まれた気持ちになる。苦しいけれど、苦しいまま、やすらぎを得られるのだ。自分の存在が小さく思え、不思議な力が湧いてくるのだ。
なんか、くどくど、訳の分からないことを書いてしまったが、鳴雪の書「こころ KOKORO」にも、コルトレーンの音楽に感じることと、似たようなものを感じる。
 

■ ジャズ・レコード名盤全カタログ byオダジー 2007年03月08日(木)

  70,976 byte昨日は、帰郷している息子が自動車免許の学科試験を旭川の免許センターで受けることになり、私が車に乗せて連れて行った。
技能検定は、私の知り合いの自動車学校、山形県にある「さくらんぼドライビングスクール」の合宿コースに入り、取得していた。息子は住民票を富良野から移動していないので、こちらで学科試験は受けなくてはならなかった。
タイミングがいいと言おうか、私の自動車免許の切り替え時期も重なったので、ついでに免許更新も済ますことができた。
幸い、息子は合格し、免許をもらってきた。これから、何がうれしいかと言えば、私たち(私と妻)が一緒にお酒を飲めることだ。今までは、どちらかが、飲まないで運転しなければならなかった(どちらかが、はウソで、私がいつも飲んでいた)。フォーラムフラノが終わってから、ちょっとビールを一杯、なんてことも可能になる。前もって、息子を店に連れてきて、帰りに運転してもらう。
朝、6時半に出発して、富良野に戻ってきたのが、午後4時を過ぎていた。なんか、疲れた感じになって、ワイワイ日記を書くことができなかった。
今日は、書きます。写真に写っているのは、「スイングジャーナル ジャズ・レコード名盤全カタログ 1977年五月臨時増刊」。この本は、私の“”バイブル”だ。
「モダン・ジャズ名盤1000選」、「トラディショナル/スイング名盤300選」、「ジャズ・ボーカル名盤200選」、「日本のジャズ名盤100選」に分かれて、それぞれのレコードを解説している。
私は発売と同時に購入し、それ以降、折りに触れて見ている。買った当時は、このカタログから買いたいレコードのリストを何回も作った。お金に限りがあるので、一度作ったリストを見直すうちに、またほしいレコードが出てきて、作り直す。今もその当時に走り書きしたリストが本にはさまっている。やはり、ジョン・コルトレーンが多いが、買ったレコードもあれば、いまだに買っていないレコードもある。当時の揺れる気持ちがよく分かる。
レコード(今はCD)は、不思議なもので、買おう買おうといつも思っているのに、買っていなかったり、なんでこんなレコードを買ったんだろうというレコードもあったり、一種“縁”みたいなものを感じる。
もの凄く好きなレコードを聞いていると、聞いているというより、そのミュージシャンに「聞かされている」と思うことがある。ミュージシャンのエネルギーというか、今風に言えば“オーラ”が降り注いでくる感じ。それは、あたかもミュージシャンが「私だけ」のために、何かを伝えようとしているように・・・。
ものごとを突き詰めると、「宗教的」な方向でものを考えるのは、私のクセでもある。
 

■ ウイントン・ケリー「朝日のようにさわやかに」 byオダジー 2007年03月06日(火)

  50,461 byte富良野は、台風一過のような、昨日の大荒れの天気がウソのような、穏やかな朝です。気温も暖かく、道路の雪もとけていた。
今日の一枚は、迷わず私の大好きなピアニスト、ウイントン・ケリーのアルバム「ケリー・ブルー」
なにしろ、このレコードには、あの有名な「SOFYLY, AS IN A MORNING SUNRISE (朝日のようにさわやかに)」が入っている。この曲は、色々なジャズメンが演奏していて、私がやっているラジオ番組「勝手に私のベスト5!」でも、「ジャズスタンダードの名曲・朝日のようにさわやかにベスト5!」というタイトルで放送したことがある。
ウイントン・ケリーの他は、モダン・ジャズ・カルテット、アート・ペッパー、ソニー・ロリンズ、ジョン・コルトレーンで、どれも素晴らしい。みんなが親しめるメロディーに、ジャズの名手がそれぞれ趣向を凝らして演奏する、ジャズの醍醐味である。
ウイントン・ケリーは、私にとって、ジャズピアノ=ウイントン・ケリーという感じで、ジャズピアノといえば、真っ先にウイントン・ケリーが浮かぶ。いいアルバムもいっぱいある。「枯葉」「ケリー・アット・ミドナイト」・・・、あげればきりがない。
ウイントン・ケリーのピアノは、そんなに流暢ではないが、指が引っかかるような、ゴツゴツした音で、「こぶし」をまわすような感じが、たまらない。正に、ジャズピアノの中のジャズピアノだと思う。
天気もいいし、ウイントン・ケリーも聞けたし、今日はいい気分で一日過ごせそうだ。やはり、「春近し!」という雰囲気が気持ちをやわらげてくれるのでしょう。
 

■ 、『アート・ギャラリー「現代世界の芸術」ジャケット版全21巻』 byオダジー 2007年03月05日(月)

  69,093 byte今日の富良野は、荒れています。雪はパラパラだけど、風が強い。今年は、ほとんど悪天候がなく助かっていたのだが・・・。
3年前の12月に、「麓郷の森」を目の前にして、農道に閉じ込められたことがあった。農道に入る手前の道路までは、そんなにひどい状況ではなかったので、進んでしまった。
見た目は、大丈夫そうに見えたけど、道路に吹き寄せられた雪にタイヤがはまった。前後に車を動かしながら、なんとか脱出しようとしているうちに、雪と風が強くなり、1センチも動けなくなった。
見る見る車は雪に覆われ、ドアの開け閉めもままならないぐらいだった。「万事休す」のフレーズが浮かんだ。手の打ちようがない。車をそのままにして、離れるわけにもいかない。運を天に任すしか方法はなかった。生命の危険さえ感じた。正直、神様仏様に念じた。
それが効いたわけではないと思うが、「地獄で仏」(私の大好きな言葉だ)。近くの農家の方がトラクターで雪を掻き分け、こちらに向かってきた。その後、市役所の大きな除雪車も来て、事なきを得た。
冬の富良野は、ちょっとした油断が大変なことになるが、こんな極端な状況は一年間を通して、何日かしかないので、注意をしていれば、恐れることはない。と思う。
写真は、フォーラムフラノの2Fの「ご自由にご覧下さい」コーナーです。今日、『アート・ギャラリー「現代世界の芸術」ジャケット版全21巻』を持ってきた。これは、1985年に発売になると同時に買い出したもので、かなり思い切って決断した。こういう全集って、結局買うことに意義があって、見ない、読まないのが、「相場」と決まっている。
私も全部ちゃんと目を通したわけではないが、気になったときに、ちょこちょこ見ていた。これからは、ここにあるので、時間の空いたときに、いつでも見れるのでうれしい。
フォーラムフラノに来たお客さんも、「あらっ、クリムトって、どんな絵描いていたっけ」などと言って、気軽に見てほしい。
ジャズがあって、写真があって、書があって、画集があって、ちょっとアートの匂いのする空間をお客さんに楽しんでもらいたい。
 

■ ボブ・ジェームスと我が親父 byオダジー 2007年03月04日(日)

  46,741 byte昨日、千葉県出身で、今は富良野に住んで山々の風景を描いている画家、草田研次さんがフォーラムフラノを訪ねてきた。
フォーラムフラノで個展を開催したいということで、色々お話をさせていただいた。展覧会は、3月15日(木)〜4月1日(日)の予定で進めることになったのだが、たまたまジャズの話になり、なんと! 私がよく通っていたジャズ喫茶、今は無き「ビザール」に若い時に働いていたことが分かった。
ビザールは、新宿の東口のすぐ近くにあったジャズ喫茶で、私が大学を卒業して勤めた婦人服の「三愛」とも、目と鼻の先だった。
三愛は昼の休憩時間が1時間20分だった。私は、昼食を素早く済ませて、毎日のようにビザールで1時間ほどジャズを聞いていた。
ご多分に漏れず、会社勤めの宿命である、嫌な上司からのコゴトやイヤガラセでムシャクシャした時など、ビザールで聞くジャズには、慰められた。特に、ジョン・コルトレーンにはいまだに感謝している。コルトレーンの、このまま死んじゃうんじゃないかと思える、激しい演奏を聴いていると、自分の悩みなんかちっぽけに思えてくる。コルトレーンに、「もっと、もっと、悩め!」とあおられると、なんだか不思議な力がわいてきたものだ。
あれから、30年近く経ったが、コルトレーンから見れば、ちっぽけで、情けない私の悩みは今も変わらなく、ある。子供がちょうどその当時の私と同じ年になって、私はある意味、立派な大人になったのだが、あの頃から成長していないような気がする。40才で死んだコルトレーン。もうすぐ54才になる私・・・。
写真は、日曜日ということで、軽やかな朝を迎えたいと思い、ボブ・ジェームスの「タッチダウン」をかけた。
ボブ・ジェームスはキーボードの演奏者でもあるが、作曲家・アレンジャーとして、レコード一枚をボブ・ジェームスの世界に作り上げる音楽家である。このレコードに参加しているミュージシャンは凄い! 私のお気に入りのミュージシャンだけでも、4、5人いる。1978年の録音だが、何度も書いているが、この頃に“イイ”レコードが集中してある。
ジャンルとしては、いわゆる「クロスオーバー」とか「フュージョン」のさきがけで、最近ではこのような音楽は「スムース・ジャズ」と呼ばれているらしい。
下の写真は、焦げてしまった木のヘラを、私の父にカンナで削って、きれいにしてと頼んだら、ついでにもう一本作ってくれた。親父、恐るべし!
 

■ 「雲」+ソニー・ロリンズ byオダジー 2007年03月03日(土)

  56,608 byte今日の書とジャズは、「雲」とテナー・サックスの巨匠、ソニー・ロリンズの「ウエイ・アウト・ウエスト」
このレコードのライナー・ノーツで木全信さんが、「彼のプレイは、いつ聴いても真摯でありながら、その反面にいかにも人間らしいユーモアと素朴さを感じさせる。自分を厳しく律してきた者だけが表出できる人間的親しみとでもいうのだろうか。」と書いてある。正に、私が鳴雪の書に感じていることと同じだ(ちょっと、偉そう?)。
ソニー・ロリンズには、どの書を選んでも合いそうだが、特に、鳴雪の「雲」を選んだのは、力強い線で、素朴に書かれていて、ユーモアを感じるからだ。
鳴雪の書を見ていても感じるが、ソニー・ロリンズのどのアルバムを聞いても、「いい気分」にさせてくれる。今まで二度ライブに行ったことがある。一度目は、もう30年ぐらい前東京で、もう一度は数年前札幌で。ライブでは、ジャズを聞くというより、ソニー・ロリンズそのものを聞くという感じで、もうソニー・ロリンズを見ているだけで幸せだった。
ソニー・ロリンズで一枚と言われれば、やはり「サキソフォン・コロッサス」。ジャズ・ファンで聞いたことがない人は、一人もいないでしょう。
 

■ 「星」+「サッチモ」 byオダジー 2007年03月02日(金)

  45,209 byte「阿蘇山の山腹が火災だ」と朝のニュースでやっていたので、阿蘇に住んでいる葉山さんに電話した。葉山さんは葉祥明阿蘇高原絵本美術館の館長で、葉祥明さんの弟さん。私が葉さんに頼んで富良野をイメージしたを描いていただいた時からずっとお付き合いしているので、もう20年近く何かとお世話になっている。
葉山さんは、みんなが心配して電話してくるが、全然大丈夫だと言ってた。私も一安心した。
20年くらい前に、十勝岳が噴火した。危険地域は上富良野町で、富良野からはちょっと離れていて、私のところはどこも安全だったけれど、やはり、心配して電話がかかってきた。葉山さんも、そんな感じなんだと思う。
今日の書とジャズは、「星」とサッチモの愛称で知られるルイ・アームストロングの「サッチモ・アット・シンフォニー・ホール」
私が持っているのはレコードなので、サッチモ・アット・シンフォニー・ホール Vol.1とVol.2の二枚になっている。その中から「アラバマに星が落ちて」を選んでみた。星つながりもあるが、鳴雪の書には、古い人のジャズも合うはずだと思い、探しているうちにこの曲を見つけた。サッチモの年輪と鳴雪の年輪、私はただただ、恐れ入りながら鑑賞するしかない。
実は、このレコードに入っている「ブラック・アンド・ブルー」が以前から大好きで、たまに聞いていた。今日も聞いたけど、やっぱり凄い!
1947年録音だから、今から60年前。日本は昭和22年。戦後の混乱の極致の時、アメリカではこんなコンサートを平気でやっていたのだ。この時からほぼ十年後、いわゆるモダンジャズが全盛期を迎える。サッチモの革新性が、その後のジャズに影響を及ぼしたのは間違いないと思う。
サッチモと言えば、「この素晴らしき世界(What a Wonderful World)」が有名で、サッチモという愛称は「satchel mouth」(がま口のような口)とする説や、「Such a mouth!」(なんて口だ!)から来たとする説などがあるそうだ。
 

■ 「月」+ジム・ホール&レッド・ミッチェル byオダジー 2007年03月01日(木)

  54,120 byte今日もハローワークの紹介の方が面接に来てくれた。本州からの「富良野移住組」で、富良野が大好きな雰囲気が伝わってきて、とてもうれしかったし、心強く感じた。
なんと!ブログをやっているそうで、このワイワイ日記にも書いてねと、お願いした。おそらく書いてくれると思うので、お楽しみにお待ち下さい。でも、ある意味、“ライバル”の登場でもあるので、私も今まで以上に気合を入れて書こうと思う。
今日の書とジャズですが、鳴雪のは「月」、ジャズはギターのジム・ホールとベースのレッド・ミッチェルのデュオ「ライブ・アット・スウィート・ベイジル」。
単純に、曲目の中に「FLY ME TO THE MOON」が入っているのが浮かんだので、選んでみた。早速、レコードをかけたのだが、ジム・ホールの繊細なギターの音に、太く力強いレッド・ミッチェルのベースの音が、正に鳴雪の「月」にマッチしている。
ギターリストの中で、私はジム・ホールのCD・レコードを一番多く持っていると思う。特に、私のお気に入りは、「アランフェス協奏曲」。ここでのジム・ホールはもちろん素晴らしいが、ポール・デスモンドもすごくイイ。
若いときは、ポピュラーで、大人然としたポール・デスモンドのアルト・サックスを意識的に遠ざけていたが、最近大好きになって、CDをまとめて五枚ぐらい買ってしまった。ポール・デスモンドについては、別の機会にじっくり紹介します。
鳴雪の書に囲まれ、コーヒーを飲みながら、ジム・ホールを聞いているこの幸せは、言葉に表せないほどだ。
ちなみに、このレコードを録音したニューヨークの「スウィート・ベイジル」に、私は行ったことがある。記憶に間違いがなければ、アート・ブレイキーが演奏してたと思う。雑誌の記事を読むと、スウィート・ベイジルは一時日本人が買収したが閉店し、店名を「スウィート・リズム」として今は営業しているそうです。
 


- Web Diary UpVersion ver 1.30 -