■ ベニー・ゴルソン by富良野のオダジー 2012年04月08日(日)

  65,411 byteここのところ、朝会社に来てからジャズを聞いている。
今朝も何か聞こうと、レコードを探しているうちに、ベニー・ゴルソン(テナー・サックス)の「フリー」を聞きたくなった。
このレコードを買ったのは、発売が1975年とあるので、大学を卒業してすぐの頃だと思う。
価格が1300円だったというのを覚えている。廉価盤のシリーズで何枚か発売されたうちの一枚だ。あの当時は今ほど廉価盤は出てなくて、すごく得したような感じだった。普通は国内盤、外国盤とも2500円前後はしていた。
今は廉価盤がどんどん発売されるので、うれしいのはうれしいのだが、すべて買うわけにはいかないので、迷ってしまう。(迷うというより、妙に焦る)
まあ、これもジャズファンの醍醐味と言えば醍醐味で、その中から如何に素晴らしいレコード・CDを、自分の知識と勘で選ぶのかが楽しみなのだ。
お金が際限なくあって、どんなレコードやCDでも買うことが可能なら、この楽しみはなくなる。(負け惜しみ?)
レコード「フリー」の一曲目に入ってる「ソック・チャ・チャ」は曲名通り、ラテンのダンスミュージックのような軽快な曲だ。実はこの曲が大好きで、一度社交ダンスをやっている母親に、レコードを持って来て聞かせたことがあった。(買った当時に)
母親はおそらく迷惑だっただろう。
そりゃ、悪くはないだろうが、やはりダンスのための音楽とジャズは違うものだ。ただ、それくらい、私が当時“入れ込んでいた”ことは確かだった。(まあ、懐かしい思い出だ)
ついでにもう一枚。「ブルースエット」
こちらのレコードのリーダーは、トロンボーンのカーティス・フラーだが、ベニー・ゴルソン抜きでは語れない名盤中の名盤。こういう名盤は聞き始めた人にも、長年聞き続けた人にも、つまりジャズが好きな人なら誰でも納得出来る。
たまたま、ちょっとネットで調べていたら、『「ファイブ・スポット・アフター・ダーク」は、村上春樹の小説「アフターダーク」に登場するジャズトロンボーン奏者を志す青年の人生を変えた演奏である』という文に出くわした。ファイブ・スポット・アフター・ダークは、ブルースエットの一曲目の曲だ。
知らなかった。
ここ一年ぐらい、村上春樹に急接近(今頃?)している。
ことの始まりは、ピアノのクロード・ウィリアムソン「ニューヨークの秋」からだ。そのライナーノーツ(解説文)が偶然、村上春樹だったのだ。
このCDが良かったので、続けてクロード・ウィリアムソンの「国境の南・太陽の西」も買った。
そのライナーノーツを読むと、このCDは村上春樹の小説「国境の南・太陽の西」に登場する曲を取りあげたものだった。
この流れは、もう「国境の南・太陽の西」を読むしかない!と思い、読んだ。これが面白い。不思議だが、今までもチャンスはあったが、村上春樹を読んでいなかった。「ノルウェイの森」なんて、買ったのに読まないでそのままにしてある。まあ、“縁”がなかったのだ。
そうこうしているうちに、「小澤征爾さんと、音楽について話をする」を目にする。小澤征爾はテレビで話しているのを聞いてから、気になっていた。それが村上春樹との対談、しかも音楽について。早速読んだ。
最近では、私の大好きなアルトサックスのソニー・クリス「アップ・アップ・アンド・アウェイ」のライナーノーツを村上春樹が書いていたのを見つけた。

勢いで、小説「アフターダーク」を注文してしまった。
 


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