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●血液中の脂肪には、コレステロール、中性脂肪(トリグリセライド)、リン脂質、脂肪酸といったものがあります。一般に、身体にとっては有害なイメージがありますが、実際は体内の細胞膜を構成したり、ステロイドホルモンの材料となったりして、大変重要な役割を担っています。
しかし、血液中の脂肪が異常になると、動脈硬化を起こしやすくなります。このようなことから、血液中の脂質が正常範囲を超えて高くなったり、低くなったりする状態を「脂質異常症」と呼びます。以前は、脂肪特に総コレステロールと中性脂肪が過剰にある状態を「高脂血症」としていましたが、HDL コレステロールは低いほうが異常となりますので、どこか違和感がありました。そこで2007年の新しい診断ガイドラインでは、先の「脂質異常症」に名称が改められたのです。
●虚血性心疾患(心筋梗塞や狭心症)など動脈硬化性疾患の発症に、(1)高脂血症、(2)糖尿病、(3)肥満、(4)高血圧を併せ持つ病態が大きく関与し、これに(5)喫煙が加わった場合、より危険性が増強するということが分かっております。したがって、これらを死の5重奏と呼ぶことがあります(下図)。これらのなかでも高脂血症は、高血圧や喫煙とともに3大危険因子といわれることもあり、動脈硬化の発生に大きな役割を果たしているのです。そしてこのようなことを基盤として、「メタボリックシンドローム」というものが生まれ、最近では大きな話題を呼ぶようになってきたのです。
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