昔は馬と並んで農家には農耕用の役牛として黒毛の牛が結構飼われていたと聞く。それとは別に北海道の牛のイメージは乳牛のホルスタインであろうか、その証拠に昔の子供に牛の絵を描かすと必ず黒白のパッチワークの牛を描いたものだ。現在は牛乳といえば大手メーカーのものが多く、その元乳になる牛のホルスタイン種を放牧している景色が北海道のイメージとなった。その牧歌的な風景に憧れて、本州の若者が酪農家に体験労働をすべく毎年やって来る。富良野の牛肉の文化も最近迄は記述の通りであって、42年から黒毛和種を肥育していたのだが生産者も食肉用の肉牛が、どれだけ旨いものか判っていなかったようだ。55年から本格的に「ふらの和牛」を肥育しだしたのだが、余りの少頭数で全牛を東京へ出荷していて生産者自ら食した事はなかった。後になるが、自分達が作った牛を皆で一度食べてみるべと食したところ、あまりの旨さに全員が躍びあがったという。 くまげらでは、そんな和牛の素材を生かした「和牛さしみ丼」「和牛しゃぶしゃぶ」「和牛ステーキ」等のメニューを提供させていただいている。これからも「ふらの和牛」文化を大切に育ててゆきたいと思う。 |