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先月上京した時に、中学時代の同級生トリオである、ホームアドバイザー社長の井端とジャズヴァイビストの浜田と、一緒に飲んだ。 小学生や中学生の時代のことなのに、会うたびに、もの凄く盛り上る。 「えっ、そうだったの」なんて“新事実”も出てきたりする。特に井端の記憶力には、毎回、驚く。 すっかり忘れている人や状況を克明に描写する。井端は元々佐渡の出身なので、富良野には通算3年間ぐらいしか住んでいなかったから、富良野に対する思いが強いのだろう。 浜田とは、一年振りということになる。 けっこう、いい感じで酔っ払ってきた時に「山下洋輔の本を読んだのだけど、セシル・テイラーが出てきた。セシル・テイラーって、どお?」と、浜田に聞いた。 ジャズファンの私としては、ジャズに対するジャズミュージシャンの話は、貴重だ。 実は、同級生で、しかも何回か仕事をしている仲だから聞けるので、普通はジャズミュージシャンには聞けない。 私はシロウトのジャズファン、相手はプロのミュージシャン。自分に当て嵌めて考えれば、すぐ分かる。 自分がずっとやってきた仕事、一応自分はプロだと思っている仕事について、かけだしのシロウトが、知ったかぶりして、とやかく言ってきたら、“カチン”とくるでしょう。ねっ! 浜田は「あれはいいよ、ピアノトリオでジャケットには顔が写っていて・・・」のようなことを言った。私は「ジャケットはなんとなく憶えているので、ネットで調べるわ」と答えた。 富良野に戻ってきて、調べてみると、ピアノトリオでは見つけられなかった。 浜田にメールで問い合わせたら、下記の返信がきた。 『ピアノトリオだけというのは間違っていたようです。CECIL TAYLOR / Conquistador (1966/Blue Note)です。でもそれほどピアノの印象が強かったと思います。なにしろ高校2年生の時に聴いて良いと思ったのですから、今は印象が違うかも知れません。』 早速、「Conquistador」 を注文した。 届いたのは、何日か前だけど、今朝、やっと聞けた。 セシル・テイラーは、「アヴァンギャルド・ジャズの巨人」とか、「パーカッシブかつエネルギッシュなプレイは、フリー・ジャズそのもの」などと言われることから想像できると思うが、気合いを入れないと聞けない。 モーニングコーヒーと軽やかな音楽、とはいかない。 おそらく、40年近くジャズに親しんできて、セシル・テイラーを初めて聞いた。 また、新しい楽しみが増えた。 そのうち、時間が出来たら、じっくりセシル・テイラーを聞きたい。 少なくても、そう思わせる、初セシル・テイラーだった。 |
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