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慌ただしく出張を終えてきて、一息ついた感じの朝だった。 やろうと思っていることは、それなりに進んでいる。状況的にはいい方向が見えているのに、“ズドーン”と気持ちが落ち込んだ。 色々な思いが錯綜し、意識とは別のところで、何かが私を負の方向に引き込もうとしていたのだろう。 開店までにはだいぶ時間があったので、試しにレコードを聞いてみようと思った。 迷わずジョン・コルトレーンに決めた。 有名なレコードだが、あまり聞かない「クレッセント」 をかけた。 何故、あまり聞かないかというと、この辺の時代のレコードだと、どうしても「コルトレーン」 を聞いてしまうからだ。 「コルトレーン」は事あるごとに聞いている。 気合を入れて聞くときは、「至上の愛」 になってしまう。 これらのアルバムは、いわゆる「黄金カルテット」の演奏で、コルトレーン、マッコイ・タイナー(ピアノ)、ジミー・ギャリソン(ベース)、エルヴィン・ジョーンズ(ドラム)によるものだ。(まあ、黄金カルテットの演奏はすべて良い) あまり聞いていないといっても、やはり、「クレッセント」はすべての曲は聞き覚えていた。そして、“ズドーン”と心に染みてきた。 その音は私を包み、高いところから癒される感じがした。頭の上から少しずつ“癒し”がふりそそいでくる感じ。 聞いているうちに、テンションが上がってきた。気分も落ち着き、新しいアイデアもどんどん浮かんできた。 コルトレーンには、不思議な力がある。 コルトレーンに感謝だ。 |
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