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アルトサックスのアート・ペッパーを久し振りにじっくり聞いた。 「ザ・トリップ」 である。先に書いた廉価版の一枚。 私はアート・ペッパーが大好きで、レコード、CD合わせて16枚持っている。その中での一枚! となれば、迷わず、「アート・ペッパー・ミーツ・ザ・リズム・セクション」 。 このアルバムはワイワイ日記でも紹介しているが、すべてのジャズアルバムのベストなんとかには、必ず入る名盤中の名盤。私は今まで、ジャズを聞こうとする人の、少なくても5人以上の人に勧めている。 アート・ペッパー・ミーツ・ザ・リズム・セクションは1957年の録音だが、アート・ペッパーの絶頂期は1952・3年録音の初リーダー・セッションを含む「サーフ・ライド」 から、1960年までの10年弱。 その間も麻薬中毒によりしばしば音楽活動が中断され、1960年代後半には薬物中毒者のためのリハビリテーション施設シナノンですごした。 当時のジャズメン全般についても言えると思うが、麻薬や酒という身体を蝕むもの、つまり命と引き換えに、私達にアートを残してくれた。 ジャズに限らず、命と人生を賭けて作品を創りあげてくれたアーティストに感謝する。人類にアートがなかったら、生きる喜び、いや、生きる指針さえ失ってしまうだろう。アートがすべてだ! (ふむ、ふむ。頭の回路が変なところに入った?) アート・ペッパーである。 1974年に薬物中毒から復活し、再起第1作目が1975年録音の「リヴィング・リジェンド」 。 このレコードもワイワイ日記で紹介した。「絶頂期に比べると・・・」になるが、私はけっこう気に入っている。 「ザ・トリップ」は1976年録音。「絶頂期に比べると・・・」の気持ちはあったが、聞き続けるうちに、このペッパーもアリだと思えてきた。 もし、昔のペッパーのレコードがなくて、このCDで初めてペッパーを聞いたとしたら、何の違和感もなく、「ああ、このアルト、いいねぇ」なんて言ったと思う。 実を言うと、このCDに「おもいでの夏」が入ってるから、買ったのだ。この曲が入っていなかったら、スルーしていたと思う。やっぱり、曲って大切だよね。 |
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