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青森県のふるさとの味    
画像:青森県観光情報HP 様
●推薦のことば 
【タイトル】不思議な食べ物「けの汁」
【 名前 】R−ki
【 日付 】2001/07/27

青森県といっても津軽地方独特の「けの汁」をお知らせしましょう。
なぜ「けの汁」か?一般的な「粥の汁」説。白粥と一緒に食べたから。「粥」の「汁」。津軽風に訛って「けの汁」になつたと言われる。津軽の冬の食べ物。小正月の七草粥とも言われている。

この料理は、秋田県北から、津軽地方にかけて広く分布しているようです。地方によって呼び方も「けの汁」「きゃの汁」「かいの汁」など有るようです。私の母は秋田県大館市(花岡町)出身ですが、「きゃの汁」と言います。

地元では、スーパーで「けの汁」の材料の袋詰めを売っています。
簡単に作れますが、面白みが有りません。津軽では家庭毎に材料や作り方が違っていて、家庭の味を主婦が代々受け継いで行きます。
道産子から見たけの汁 
聞いたことも見たこともない不思議な料理です。野菜ずくしのヘルシーな料理だと思います。
●その他の郷土料理情報 
【 名前 】R-ki
●「みず」と「しじみ」のバター炒め
みず を食べやすい長さに切り、 しじみ貝と一緒にバターで炒め、塩こしょうで味付けします。

●「みずたたき」又は「みずとろろ」
 みず の根元の赤い部分を包丁で叩き、細かく刻んで粘りけが出てきたら味噌をからめます。色が暗紫色でまことに不気味ですが、味は結構行けますよ。

お正月に欠かせない料理に、「鱈の子和え」がおります。
千切りにした大根と人参をから炒りし、水が出てきたところで生の真鱈の子を加え、醤油で味付けします。モヤシを入れることもあります。モヤシはこの地方特産の「大鰐もやし」が最高です。

「大鰐モヤシ」ですが、温泉の地熱を利用して栽培するもので、冬季間限定栽培の名物モヤシです。地下2m位穴を掘ってそこに厳選した大豆を使ってモヤシをつくります。癖が無く柔らかくて一度食したら癖になってしまいます。
モヤシをさっと湯がいて辛し醤油か、酢醤油で食べたり、みそ汁の具に、肉鍋や寄せ鍋に入れたり、用途は様々です。他に「そばモヤシ」があります。蕎麦をモヤシに仕立てたもので、大豆のモヤシよりも繊細で、これは殆ど「お浸し」にして食べます。

【タイトル】「と漬け」と「あけびの皮の味噌焼き」 
【 名前 】R-ki
古くから津軽北部に伝わる漬け物に「と漬け」があります。
紫蘇の実をサラシの袋に入れて、味噌の仕込みの時味噌樽に漬け込みます。昔の農家は自家製の味噌を仕込んで居ましたから、それぞれの家庭でそれぞれの「と漬け」が出来るのです。同時に「大根」「胡瓜」なども漬けます。3年〜5年かけて熟成するので、味の濃い味噌漬けが出来ます。

「あけびの皮の味噌焼き」「あけび」これも北海道には無い植物だと思います。あけびの分布は、本州、四国、九州、朝鮮半島、中国で、津軽地方に自生するものは、ミツバアケビと言って小葉が三枚のものです。長楕円形の実が熟すると実の腹部に亀裂が入ってやがて割れて白い果肉と種子が露出します。果肉は大変甘味が強く、よく食べたものです。ただ、種子は口が曲がる位苦くて、間違って噛むと大変です。この「あけび」の割れて開いた皮の内側に味噌を塗って焼くのです。焼き加減、味噌加減が難しいようです。

【 名前 】R-ki
1.鱈のジャッパ汁
青森県の冬の食べ物の代表格です。真鱈のアラ煮の味噌仕立て。鱈は下北郡脇野沢村で獲れたものが最高です。

2.煎餅汁
妻が上北郡下田町の出身で、時々懐かしそうに煎餅汁の話をします。私から見れば、味噌汁の具に煎餅を使うだけなのですが、煎餅汁の煎餅はそれ専用に焼かれたものでなければならないそうです。

3.鰯と菊のおろし汁(本当は何というか解りません。管理人さんが探したHPには「菊いわし」となっています)
これも八戸市を中心とした地方の料理です。妻は新しい背黒鰯を見つけると喜喜としてこれを作ります。背黒鰯と食用菊(阿房宮菊)と大根下ろしに塩と醤油で味付けしたやや濃いめの汁です。さっぱりしていて暖まります。

4.タツ汁とタツ刺し
タツ、所によってタチとも言う。鱈の白子の別名。白子の味噌汁や醤油仕立てのお澄ましとか。タツ刺しは生きのいい白子をさっと湯がいて刺身にして食べます。

※1と4の鱈を素材にした料理は、厳密に考えれば青森県の郷土料理と言えるのかどうか。私が生まれ育った樺太では、日常的に食べていた記憶があります。寒流系の魚が捕れる地方では普通の食べ物だったと思います。
 その意味で、北海道の海岸の地域では当たり前の食べ物ではないでしょうか。ジャッパ(あら・内臓)はザッパと称して鮭・鱈・カジカなどよく煮て食べていたと思いますが(樺太では)。

【 名前 】R-ki
「ほや」海のパイナップルと言われている魚介類。
 マボヤと呼ばれる種類で、北海道南部から、北九州地方まで分布しているようですが、食用にしている地方は少ないようです。「ほや」独特の臭みと苦みがあって、慣れない人には苦痛にかんじるようですが、我々にとってはこたえられない味です。青森県では「ほや」の皮を取って、中身を昆布と塩で出汁をとった水に浸けて、いわゆる水物にして食べますが、宮城県の石巻地方では、「ほや」の身をさっと湯がいて山葵醤油で食べます。他に「ほや」の塩辛もあり、市販されています。私もたまに作ります。

【タイトル】かやき味噌
【 名前 】R-ki
帆立の殻を鍋代わりに使います。帆立の殻に水と煮干しを入れて火にかけ、出汁を取ります。味噌を適量溶かします。生卵を割って入れます。卵が食べ頃に煮えたら出来上がり。熱いご飯と一緒に食べます。
 昔、津軽地方では子供が風邪を引くと必ずと言っていいほどこの「かやき味噌」を食べさせました。フーフーいって味噌の利いた「かやき」をご飯と一緒に食べると身体が暖まって、ちょっとした風邪ならそれで飛んでいってしまう。と言うわけです。津軽衆にとって、心の故郷みたいな食べ物です。
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【タイトル】みず
【 名前 】ika-mama
現在東海地方に住んででおりますが、東北生まれです。みずの料理のってますね。こちらでは食べる習慣がないのか、名前が違うのか、なかなか手に入りません。父ががんばって、いろんな沢に行ってみてもありません。今では、東北の親戚が年に1度送ってきてくれるだけです。ずんだも家庭の味と売っているのはぜんぜん違います。

【 名前 】青森県弘前市役所
お問い合わせの件ですが、下記をご覧ください。
よろしくお願いします。
http://www.city.hirosaki.aomori.jp/kankou/hurusato/index.html

【 名前 】八戸市教育委員会文化課
お尋ねの件でございますが、当地方の郷土料理としては、
・せんべい汁
 鶏肉や鯖の水煮缶などで出汁をとり、人参・椎茸・豆腐などともに南部せんべい(せんべい汁用のせんべい)を手で割りいれる。醤油味。
・小豆ばっと
 よくこねた小麦粉をのばして、一センチ幅に細く切ったものを直接漉し餡の中に入れて煮る。
・いちご煮
 アワビとウニの潮汁。
などがあります。

参考文献:「南部料理ごよみ」 八戸地域社会研究会 1985

また、八戸市HPに郷土料理の紹介があります。訪問者の皆様へ→観光情報→特産物・郷土料理にアクセスしてみてください。
http://www.city.hachinohe.aomori.jp/