■ アール・クルー「フィンガー・ペインティング」 byオダジー 2007年05月10日(木)

  65,483 byteアッという間にもう、木曜日。時間の経つのがやたらに早い。
月曜日の夜に、「勝手に私のベスト5!」を放送してから、もう三日も経ってしまった。その日のテーマは、「オダジーの“禅”の話を聞きながら聴くジャズピアノベスト5!」だった。
なぜ禅なのか。それは、たまたま前の放送で「眼横鼻直」の話をしたのだが、道元の言葉だったか空海のだったか、分からなくなった。くやしくて、すぐインターネットで調べた。折角、調べたのだから、今回のベスト5はその話をしようと決めた。
空海ではなく、やはり道元だった。正確には、道元は「眼横鼻直空手還郷(がんのうびちょくくうしゅかんごう)」と言った。 経典や仏像などは持ち帰らずに、ただ一つ 「目は横に、鼻は縦についていることがわかって、空手で帰ってきた」という意味の言葉。
禅の場合、いや禅に限らず、宗教の教えは、この「あたりまえのこと」を説いたものが多い。あたりまえのことを、あたりまえにやれたら良いと思っていても、ついつい変なことをやってしまう。欲とか、煩悩が、あたりまえのことを妨げるのだ。
もう、20年以上前になるが、仲間数人と法華経の勉強会をしていたことがある。教えてくださったのは、富良野にある日蓮宗のお寺「本要寺」の先代の斉藤文承住職。紀野一義さんが書いた「法華経の風光」がテキストだった。
「眼横鼻直」の話も、おそらく斉藤先生に教えてもらったのだと思う。他に、「竹の声に道を悟り、桃の花に心を明らむ」というのも印象に残った。
これは、香厳智閑(きょうげんちかん)禅師が庭の掃除をしている時に、瓦のかけらが竹にあたってその音によって悟りを得たというお話と、霊雲志勤(れいうんしごん)禅師がまわりに咲き乱れた桃の花を眼にして悟りを開いたというお話で、話を聞いた時にその映像がイメージでき、ずっと憶えていた。
まあ、禅の話は、これぐらいにして、朝に何を聞こうかと思って、選んだのがギターのアール・クルーの「フィンガー・ペインティング」
このレコードは、プレーヤーにかけた回数だと、おそらく上位は間違いない。どんなシチュエーションでもいけるが、天気の良い、さわやかな朝に聞くのは、最高だ。心が晴々します。
 


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