「あれが、カバのアナタケですよ。ガンに効くと言われている大変貴重なものです」 「これは、凍裂。厳しい寒さのために、木の中の水分が凍り、大きな音とともに生木が裂けるのです」「あの上に見えるのが、くまげらの巣です」、次々と興味深い話が続いている。 スノーシュー(西洋版かんじき)を履いて、ネイチャーガイドの話を聞きながら、雪深い森を歩く、「スノーシューハイク」に、ビデオ撮影のために参加した。 目的は、南富良野の素晴らしさを映像で紹介するCD-ROM、DVDなどの制作だ。2月には、バックカントリースキー、犬ぞり、わかさぎ釣りなども撮った。 カメラマンは那須野さん、私はカッコつけて言えばディレクター、実体はビデオカメラの「三脚持ち!」。最少人数の撮影隊だ。那須野さんは素早く撮影ポイントを見つけ、どんどん雪を掻き分けて行く。私は三脚を抱え、その後を追う。 寒くて、重くて、辛い仕事だけれど、とにかく面白い。いつも身近に感じている自然なのに、その真っ只中で色々なこと体験すると、まったく違う世界が広がる。 終わってから、煎じてくれたアナタケ茶も美味しかったし、もしかしたら、アウトドアにハマってしまうかもしれない。 |