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今月の26日に、北海道新聞の「北極星」のコーナーに私のエッセイが載った。2ヶ月に一回のペースで書いているのだが、もう29回目になる。今回は、先日の「フォーク合戦」のことを書いたので、下記に転載します。
先日、富良野のコミュニティFM「ラジオふらの」で団塊の世代をテーマに企画した特別番組「今日はまるごと D's Day」に出演した。私の出番は番組のフォークソング合戦。 ラジオふらのでラジオ講座の講師を務めてくれている放送作家の石井彰さんと私がフォークで「対決」したのだった。 互いに十五人のフォーク歌手を選び、それぞれの歌手の「これぞ」と思う一曲を選ぶ。そして、選んだ理由やその曲に対する熱い思いを話すという内容。スタジオ内の審査員とラジオのリスナーが五人の歌手ごとに良かったほうに投票し、その合計ポイントで勝敗を決めるのだが、なんと!四時間にも渡るとてもハードな放送になった。 石井さんは「日曜喫茶室」や「永六輔の誰かとどこかで」といったラジオ番組の構成や演出で知られている。言ってみれば、ラジオのプロ中のプロ。そんな方に対してシロウトの私が不遜(ふそん)にも戦いを挑んでしまったわけだが、延々と続く対決をスタジオの中で聞いている審査員もさぞや大変だったろうなと思う。 フォークソングは、私にとっては青春そのものだ。岡林信康や吉田拓郎に出会って初めて自分の「生き方」を考え、「思想」や「哲学」を学んだ。三十年以上もたったが、番組の中であのころの曲をじっくり聞き直し、当時の空気をいっぱい吸い込んでいるうちに、また新鮮な気持ちになった。フォークソングよ、ありがとう! え? 対決の勝敗ですか? どういうわけか、私が勝っちゃいました。石井先生、どうもすみません。 |
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