■ 「MALLET gANG」 by 富良野のオダジー 2020年06月06日(土)

  54,965 byte「MALLET gANG」で演奏されている曲の中には、オダジーとハマキンが一緒に制作したCD「夢のとき-Furano-」と「Holy HiLL Furano」の中から4曲演奏されている。ハマキンのヴィブラフォンと藤本隆文さんのマリンバの演奏でその4曲を新たな気持ちで聞いてみると、改めてハマキンの作曲家としての才能にも称賛を送りたくなる。
下記にライナーノーツを転載します。

藤本さんとのこと(浜田均)
 2019年2月の初旬に藤本さんから電話がありました。「又昔やったみたいに浜田さんの曲をマリンバで演奏したいと思っているんです。最近マリンバが良いなと思えるようになって、、、、一時期全くマリンバに魅力を感じない時期が有ったのですが最近弾いていて楽しくなってきました。」「それは何よりです。こんな日が来るかも、と密かに思っていたので凄く嬉しいよ。何だか泣けてきちゃった。」という会話の後、「善は急げ」とばかりに合わせの確約を取って電話が終わりました。そして、直ぐに藤本さんから連絡が入って2月26日プロフェッショナルパーカッションのスタジオで合わせることになりました。久しぶりなのに音楽の寄り添い方が昔と変わらないし、藤本さんは相変わらず素晴らしいし、嬉しい気持ち一杯で終わりました。さあ次回は、となったのですが藤本さんも大学との兼ね合いがあってなかなか時間が取りづらく、いっそのこと藤本さんの家でリハーサルを定期的にやっていこうと言うことになりました。そして見事に月一ペースでリハーサルが積み上げられていったのです。こういう約束は何かの切っ掛けで尻すぼみになっていくことが多いのです。藤本さんも喜んでやっている、と言う事なのだと思いました。
 さて、藤本さんとは猪俣猛さんの打楽器アンサンブルで一緒になってからのお付き合いで恐らく1990年代の初め頃知り合ったと思います。体から音楽がこぼれ出ている印象で、本人はジャズをやりたがっていましたが、それだけではもったいない才能の持ち主なのでクラシック音楽をメインに音楽活動を始めたことは大正解でした。私はジャズをメインにして色んな音楽に手を出していたので必然直ぐ仲良くなりました。あまりにも気が合うので1996年「浜田・藤本D.K.P.Project」というヴィブラフォンとマリンバのデュオユニットを組みました。今となっては「D.K.P.」が何の略なのか全く覚えていませんが、私の曲やガーシュインの曲チックコリアの曲ラベルの曲等々取り上げた、とっても素晴らしいデュオでした。とにかく藤本さんの様な・タイムの正確さ・リズムの柔らかさ・音色の美しさ・ジャンルに縛られない・音楽と遊べる能力を持った打楽器奏者はそれまでの日本には全く居ませんでした。「おお!やっとこんな人が出てきたか!」と言う喜びは筆舌に尽くしがたいものでした。当時アメリカやヨーロッパではジャズ、クラシックなどのジャンルを超えた音楽が主流になっていて、私もジャズの限界みたいなことに悩んでいる時期でしたので、やっと日本で仲間が出来たという喜びを感じたわけです。
 その後何回か大小のコンサートなどやりましたが藤本さんが神奈川フィルの演奏が忙しかったり芸大の助教授になったり、なかなか共演するのが難しくなってきました。私は勿論いつも「あのユニットは良かったな。もう一度出来ると面白いだろな。」と思っていました。しかし今回藤本さんからの提案で又ユニットが再開出来て、一年がかりの準備の上2020年2月29日に録音する事が出来ました。足かけ30年以上のユニット「MALLET gAMG」をお楽しみ下さい。(2020年5月31日)
 


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