ここでご紹介する「オフィスFURANO物語」は、私(オダジー)が平成4年6月1日に出版した「富良野が好き!フラニスト物語」の中で書いたものをそのまま転載しています。
この本の構成は、前半が「フラニストたち」と「フロム・ノースランド・ウィズ・ラブ誌から」で、後半が「オフィスFURANO物語」になっています。
「富良野が好き!フラニスト物語」を出版した経過などを「はじめに」と題して、その巻頭で書きました。
まずは、ここに転載した
「はじめに」をお読み下さい。

前半の「フラニストたち」と「フロム・ノースランド・ウィズ・ラブ誌から」
後半の「オフィスFURANO物語」は、下記のアドレスにアップしていますのでそちらでご覧下さい。
はじめに

ぼくは今をときめく「富良野」に生まれ、育ち、そこでちょっと変な会社をやっている。富良野が今をときめいているのには、いくつかの要因があるけれども、その最大のものは倉本聰氏脚本のテレビドラマ「北の国から」である。富良野を舞台にしたこのドラマは昭和56年10月から翌年3月まで連続ドラマとして、その後、続編がスペシャル番組として放映され、現在まで続いているが、その人気は凄まじく“北の国から現象”なるものを出現させた。その間、世はリゾートブーム、旅行ブーム、北海道ブーム、自然ブーム、花ブーム、一村一品ブーム、スキーブーム、ゴルフブームと、数々のブームを生み出すのだが、それらのことごとくが富良野に結び付き、北の国から人気と相俟って空前絶後の“富良野ブーム”が起こった。と、ぼくは思っている。
実は、ぼくがやっている会社、「オフィスFURANO」はこんな中で設立され、こんな中を歩んできた。富良野の偶然とぼくの勘違いが、どういう訳かうまい形で相乗効果を生み、誰もが想像しなかった道をぼくは、会社は、進むことになった。
最近、ぼくは色々な人に会う機会が増え、色々な事を聞いたり話したりするのだけれど、いつも同じ質問を必ずされる。「小田島さんは一体、富良野でどんな仕事をしているのですか?」。ぼくはいつも「えぇ、あのぉ、富良野が、ですね、つまり、北の国からが……」と、しどろもどろになってしまう。「おみやげを売るお仕事ですね」、そうだけど、そうじゃない。「観光関係?企画関係?写真関係?印刷関係?飲食関係?イベント関係???」そうだけど、そうじゃない。話せば話すほどぼくの仕事は伝わらなくなる。
つまり、ぼくがこの本を書こうとした最初の動機は、自分の仕事をちゃんと説明したかったことにある。それには、実際やっている仕事の内容を羅列していちいち説明する前に、まずぼくの成り立ち、「物語」を話さなければならないことになる。東京から富良野にUターンして、茶畑さんたちに会って、北の国からが放映されて、富良野が有名になって、ミニコミ誌を発行して、コンサートをやって、会社作って、富良野マップを発刊して、那須野さんと知り合って、ビデオを作って、写真集を出版して、外国に行って、麓郷の森を作って、ギャラリーを建てて……。今、本まで出版しようとしている。その物語を!
「分かった、本を出す動機は分かった。それだったら、会う人にコピーでも配ればいいだろう。生意気に、何が出版だ」と怒鳴る方もいらっしゃると思います。ごもっともです。ハイ、正直に言います。ぼくは“その気”になりました。それは書き進めて行くうちに、ミニコミ誌の総集編という要素も出てきたり、考え方によっては今流行りの「村おこし」の書として読むことも出来ると思うし、もっと言えば全国にいる「富良野ファン」の人達は、やさしく迎え入れてくれるのではないかという、自分勝手の甘い期待が大きく膨らんだことによります。
タイトルのことですけれど、「フラニスト」ーFURANISTーとは、FURANOにIST(〜する人、〜主義者)をくっつけたぼくの造語で、最初の発想はピアノを奏でる人はピアニスト、街(富良野)を奏でる人はフラニスト、だった。はじめに使ったのはミニコミ誌「フロム・ノースランド・ウィズ・ラブ」だが、その後、倉本先生の「北の人名録」や新聞にも載り、市民権を獲得しつつある。と思う。では、富良野を奏でる人、フラニストとはどんな人なのか、誰なのか。答えは簡単、富良野を愛する人はどんな人でも、誰でもフラニストなのだ。
つまり、「フラニスト物語」のフラニストはもちろんぼくでもあるし、ここに登場する茶畑さんをはじめとした先輩たちでもあるし、これを読んでいる富良野を愛するあなたでもある訳です。
この本を構成するにあたり、まず茶畑さんをはじめとしたぼくが尊敬する“生粋”のフラニストたちを、今まで色々やってきたことを絡めて紹介します。この人達と出会い、一つのグループとして一緒にやってこれたことに感謝している。一人一人が個性的で、各方面で富良野をおもしろくしてきたし、これからの富良野にとっても大切な人ばかりだ。ぼくのことやぼくにとっての富良野を書こうとすると、この人達を抜きには考えられない。この人達がいて、ぼくがあり、ぼくの富良野があるのだ。
次に、このフラニストたちをよりよく知ってもらうために、各々がフロム・ノースランド・ウィズ・ラブ誌に寄稿した文章を転載します。読めば分かりますが、大変なもんです。そして付録と言ってはなんですが、連載して好評だった「忘れかけた方言辞典」もまとめて載せましたので、読んでみて下さい。これは結構笑えます。
そして、いよいよ「オフィスFURANO物語」だ。やはりこの項は大変だった。作家でもない、エッセイストでもない、なんでもない素人のぼくが自分のことを自分で書くというバツの悪さから「やめてしまえっ!」と叫んだり、せっかくここまで書いたのだから照れないで「最後まで書くぞっ!」とリキんだりと、行ったり来たりした。が、最終的にはいつものように、笑う奴は笑えっ!、馬鹿にする奴は馬鹿にせっ!と開き直った。
ま、なにはともあれ一冊の本にまとまってしまったのだから、後は、読者の方にお任せ致します。しかし、内容や文章はともかく、富良野やぼくたちフラニストに興味を持たれた方は是非、富良野にいらして下さい。そして、会いにきて下さい。
実は、色々ごちゃごちゃ書きましたが、ぼくの本当の楽しみは、本を出すことではなくて、この本を通じてフラニストの輪が広がり、そしてフラニストみんなでワイワイガヤガヤ話したり、飲んだりすることなのです。

 
















●前半
「フラニストたち」と「フロム・ノースランド・ウィズ・ラブ誌から」  http://www.furano.ne.jp/minikomi/
●後半
「オフィスFURANO物語」  http://www.furano.ne.jp/officefurano/odajii/hon/hon010.html
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