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自ら学ぶ力を身につけ、意欲的に取り組む生徒の育成
―― 郷土のよさを知る体験的活動や情報教育活動の実践的研究 ――

 純朴であるが物事に対して受身的な生徒を意欲的に学ばせるにはどうしたらよいか。本校では、平成9年度から11年度の3カ年計画で『学習指導』(可能性やよさをのばす学習指導の研究)を校内研究の柱に据え教育実践を継続してきた。授業交流を通じた評価法に重点を置いた実践は、教師個々の指導力の向上に大きく役立つものであった。一方、この間の社会の変化はめまぐるしく、学校現場では体験的学習の重視、情報通信社会への実践力の育成、地域との関わりを深める学社融合の実践、総合学習の導入等の新しい局面への対応を迫られるに至った。


 
これからの学校教育においては、生徒ひとり一人が社会の変化に積極的に関わり、自己実現を図っていくための資質や能力を育成することが重要である。そのためには生徒ひとり一人の個性を十分発揮させ、感性を生かして課題を見つける力、主体的に課題を解決し新たな情報を創り出していく力、自ら創り出したものを表現する力、自らの学習をふり返り評価を加え自らを高めていく力などを身につけさせることが大切である。見方を変えてみれば、本校の学習指導の研究も結局これらの実践力を身につけさせるために行っていたと言えるが、残念ながら「主体的に課題を解決し新たな情報を創り出していく力」に盛られているような積極的な姿を生徒に見ることはなかった。

  この反省に基づき、更なる学校課題の具現化を目指すための切り口を何にすべきなのか職員にアンケートを実施したところ、意見が多数に分かれてしまった。しかしながら、目下の最大の関心事である「総合学習」について実践していくことが学校課題の解決につながると判断し、移行期間である平成12年度及び13年度の2ヵ年の研究に取り組むことになった。また、研究の具体的視点として本校生徒の得意分野である「情報教育活動」や「体験的活動」を設定し生徒のよさをのばしていくことや、「純朴そうで実は内面が複雑」である本校生徒の心情に訴えかけるために、郷土である「麓郷」について研究するのが最も適当であることも押さえられた。

 本校は農村地域にありながら富良野市の観光地としての特色をもつ土地柄であるが、近年、農業経営の難しさから麓郷を離れる農家もあり、生徒たちは「わがまち」の将来に少なからぬ不安を抱いている。社会科でのアンケートによると「麓郷は自然が多くていいけれど将来は住みたくない」「農業を継がない」という考え方が多いという。人口の減少する農業地域の抱える問題はどこも同じという訳ではないが、そこに住む少年少女の心情には共通するものがあるように思う。生徒自身のアイデンティティを確かなものにするためにも、学校を挙げて麓郷を素材にした教材を開発していくことが確認された。

 以上のことから本校では、「総合的な学習の時間」における体験的活動や情報教育活動を通じて生徒が主体的に課題を見つけ意欲的に解決に取り組み、自分のよさや郷土のよさを見つけられるよう主題を設定した。


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